支払い手段に違いはある? 高年収 VS 低年収
次は具体的にどんな支払い手段が使われているのかをみてみましょう。調査では普段利用する支払い手段を回答者に選んでもらい、その結果を世帯年収別で集計。1位は現金、2位はクレジットカードでした。主流でなくなったとしても、有力な支払い手段の1つとして現金の存在感は依然大きいようです。
しかし年収別では、年収が高い層ほど現金利用の割合が下がり、他の支払い手段も使う人が増えるという結果に。特に「電子マネー」「スマートフォン決済」「携帯キャリア決済」「オンライン決済サービス」ではその差が顕著でした。
高年収ほど消費にあてられるお金も大きいと考えられ、同調査でも指摘するように、旅行や出張における万が一のための支払い手段の複数確保、あるいはオンライン決済が主流である海外のネットサービスの利用などが背景にあるのかもしれません。
図表3 普段利用する支払い手段
これからの支払い手段には「お得感」も必要?
キャッシュレス化もまだ過渡期。今後についてはどうでしょうか。調査では各支払い手段の利用頻度に対する今後の意向を回答者に聞いており、今後減らしたい決済手段のトップは現金で28.6%。逆に今後増やしたい支払い手段の1位は「QRコード決済」、2位は「ポイントカードやポイントアプリを利用した決済」でいずれも2割を超えました。
2つの支払い手段は単に便利というだけではなく、ポイント還元や、キャッシュバックなどのキャンペーンが多く、そうしたメリットを利用者が魅力に感じている可能性も。前問で支払い手段として現在の順位は3位、5位でしたが、今後も利用増が続けば、近い将来、ワンツーフィニッシュを達成する日がやってくるかもしれませんね。
図表4 各支払い手段に対する、今後の利用頻度
【調査概要】
調査名:新紙幣とキャッシュレスに関する調査
調査方法:株式会社ネオマーケティングが運営するアンケートシステムを利用したWEBアンケート方式で実施
調査対象:全国の20歳以上の男女のうち普段買い物をする人
有効回答数:1,000名
調査実施日:2024年4月10日~2024年4月11日