<前編のあらすじ>

私は今年10月に65歳を迎え、公的年金が受け取れるようになります。今は定年後の再雇用で働いていますが、会社を辞めたとしても体が動くうちは働き、その間は年金の受給を繰り下げて将来の年金額を増やしておきたいと考えていました。

というのも、私が65歳からもらえる年金額は15万円強しかなく、来年から妻が受け取る年金と合わせても25万円がいいところ。無収入になった後に年金だけで暮らしていける自信がなかったからです。どちらかが要介護状態になったら、介護サービスや施設の利用料を払っていけるのか不安しかありません。

ところが、同級生や妻と年金の受け取り方について話をしたところ、「60歳を過ぎれば人生何が起きるか分からない。早く受け取った方がいい」とか、「長生きするのでない限り、トータルでは繰り下げない方がお得じゃないの?」と言われ、繰り下げは止めておいた方がいいのだろうかと悩んでしまいました。

●前編:【「机上の空論でしょ?」年金は“繰り下げ受給派”の64歳夫に妻反論…試算して分かった「意外な結果」】

動画の内容に惹かれて専門家への相談を決意

そこで意を決し、社会保険労務士の照岡さんに相談してみることにしたのです。照岡さんは動画共有サイトに年金制度や年金を受給する際の注意点について私のような初心者にも分かりやすい動画をアップしていて、年金受給を意識し始めた昨年頃からよく視聴していました。

動画は通り一遍の解説にとどまらず、具体的なケースを挙げてどうすべきかといった助言も盛り込まれていたので、この人なら適切な助言をもらえるのではないかという期待がありました。