「できるだけ多くの社員に『持株会に入って良かった』と思ってもらいたい」これは我々、持株会を事務受託している証券会社のみならず、持株会を制度導入している上場会社、その事務局の皆さまの思いでもあります。そして事務局の皆さまの悩みは、持株会をできるだけ多くの社員に知ってもらうこと、これが「言うはやすく行うは難し」ということだと思います。

※編集部注:「持株会」がどのような制度かは前回記事(加入者は4割程度でも…やはり「持株会はよくできた制度」といえる“これだけの理由”)ご参照

というのも、事務局の皆さまのお仕事は、持株会のことだけではないですからね。それに、1人か2人で持株会のことを担当している企業がほとんどですから、できることも限られてしまう、という悩みもあるでしょう。とはいえ、仕事は仕事、真摯に、かつ、前向きに持株会の業務に取り組んでいらっしゃる方が多いですね。我々も、そんな事務局の皆さまと、お互いの共通の思いを実現するべく、試行錯誤している毎日です。

そんな試行錯誤の中から、「これは社内で持株会のことを周知するのにとっても役立ったよ」と、そんなお言葉を持株会の事務局の方々から言っていただいたネタがあります。持株会の事務局の方々のみならず、上場会社にお勤めの現役社員の皆さまにも参考になるのではないかと思いますのでご紹介しましょう。以下、ご一読ください。

人が投資をやらない理由とは?

さて、今回は「人が投資をやらない理由から考える、持株会の特長」と題して、上場会社にお勤めの皆さまへ、人が投資をやらない理由を読み解きながら、持株会のことをご説明したいと思います。

まずは金融庁のアンケート調査から、人が投資をやらない理由を確認してみましょう。

筆者作成

上から順番に、「まとまった資金がないから」「投資の知識がないから」「投資は損をしそうで怖いから」「購入方法が分からないから」そして、「時間的なゆとりがないから」の5つになります。

1つずつ確認してみましょう。