人生100年時代、共助でもある「持株会」は老後資金の準備にぴったり

さて、最後に皆さんの背中を、あと一押しさせてください。

「人生100年への備えは、大きな三角形で考えてください」とよく言われます。この大きな三角形で持株会のことを考えてみたいと思います。

筆者作成

一番下にある国の保障は「おおやけがたすける」と書いて「公助(こうじょ)」と呼ばれます。そして、この「公助」がなくなる訳ではないですが、人生100年の長寿化を踏まえると、いろいろなところで叫ばれているのが「みずからたすける」、つまり「自助努力」の必要性が増している、ということだと思います。

でも、上場会社に勤める皆さまは、「公助」と「自助」だけではないのです。

この真ん中の「お勤め先の保障」は、会社と社員が「ともにたすけあう」と書いて「共助(きょうじょ)」と位置付けられるのではないでしょうか。

そして、特に持株会は社員自らが加入するかどうかを判断する、という意味の「自助」という側面と、会社が奨励金をつけたり、社員が持株会を通じて安定株主になったりする、という意味の「共助」という側面を兼ね備えていると思うのです。

「自助」だけでなく「共助」も兼ね備えた制度である持株会を、人生100年に備える土台づくりにうまく活用する、上場会社にお勤めの皆さまには、そんなふうに考えていただき、ぜひ人生100年への備えを、持株会から始めていただきたいですね。

以上、今回の記事が、上場会社にお勤めの皆さまが持株会のことを前向きに検討する、そんなきっかけとなれば幸いです。