持株会のことをネットで検索すれば「持株会はおすすめしない」、そんな話が多いですね。

「収入も勤め先から得ていて、資産も勤め先の株が多くなると、リスクが集中しすぎるから」とか、「転職も含めた柔軟な働き方が当たり前の令和の時代、ある意味、定年まで勤め上げることが前提の持株会は時代遅れ」など、こんなコメントを目にすると、勤め先に持株会制度があっても利用していない、そんな人が多いのかもしれません。実際、持株会は東京証券取引所に上場している企業の約9割で導入されていますが、加入者は導入企業の従業員全体の約4割にとどまっています。

私は企業の職場にお邪魔して、現役社員の皆さまに投資や資産形成についてお話しする、そんなことを仕事にしています。持株会のこともお話しすることがありますが、最近はそうですね、持株会制度の単なる紹介というよりは、今流行りの金融リテラシーと言いますか、そんな話を絡めながらご説明しています。

そして、徐々にではありますが、持株会のことを改めて説明してほしいとお呼ばれする機会が増えていますし、説明会で「あっ、持株会制度ってそういうことなのね!?」と意外感のような反応を目にするのも、ちょっとした講師冥利(みょうり)だとも感じています。

そんな私がどんなふうに持株会のことをご説明しているのか。いつもはお邪魔する企業の実際の株価を基に作成した持株会のシミュレーションをお見せして、その時々の相場状況を振り返りつつ、持株会を通じた資産形成についてご紹介しています。

今回はそうですね~、皆さんが日本を代表するTOPIX株式会社にお勤めされているとしましょうか。そして、これまでの投資環境と持株会での投資経験を振り返り、そこから学べる金融リテラシーを確認してみたいと思います。ご一読下さい。