日経平均株価が34年ぶりに最高値を更新しましたね。いわゆる“バブル”の頃はまだ学生だった私は、証券会社に長年勤めているとはいえ、こんな相場水準を経験したことはありません(苦笑)。ですから、上がったら下がるのが日本の株式相場という平成時代の相場観は脱ぎ捨てて、令和の時代にマッチした、マインドチェンジを心掛けている毎日です。
この最高値更新で新NISAにもますます注目が集まるかもしれません。新NISAは非課税投資枠が大幅に拡大されたことに加え、成長投資枠とつみたて投資枠の併用も可能になりました。合わせると、年間360万円もの非課税投資ができるようになり、日本株のみならず、世界的な株高基調も相まって、日本でも「貯蓄から投資へ」の裾野が一気に拡大する、そんな期待の声も聞こえてきます。
一方で、私のもとには、こんな取材依頼もありました。
「新NISAは金持ち優遇制度なのではないか。あるいは、新NISAは中間層の資産形成の促進策であって、投資に回せる余裕のない低所得層には恩恵がないことを考えれば、中間層と低所得層の間の不公平につながらないか。これらの批判についてコメントを頂戴したい」とのこと。
ちょうど昨年末ですかね、この取材を受けたのは。もちろん、私なりの考えをお話しさせていただきました。でも、残念ながら(?)、今に至るまで、取材元の媒体で私のコメントを目にしたことはありません。ニュースバリューがないと判断されたのか、それとも、私の話にご納得されたのか、その点は定かではありませんが(苦笑)、この場をお借りして、新NISA批判に対する私の回答を披露いたします。