iDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)は、現役世代の皆さまが、原則、毎月一定金額を積み立てて、自分で運用した資産を60歳以降に受け取る制度です。そもそも、2002年1月から始まったこの制度、歴史は長いものの、それこそ長い間“知る人ぞ知る”的な存在でした。日の目を見るようになったのは、ちょうど5年前の2017年1月と言えるでしょう。iDeCoという愛称が決まり、公務員にもiDeCoが解禁されたのです。

そして今やiDeCoも飛ぶ鳥を落とす勢い、現役世代の資産形成ツールとして、つみたてNISAと双璧をなす存在ですね(言い過ぎでしょうか?)。公務員のiDeCo解禁前夜を知る者としては感慨深く、隔世の感すらありますが、公務員にiDeCoが解禁されて早5年、どれくらいの皆さまがiDeCoを利用されているのでしょうか? 今回はそんなことを改めて確認したいと思います。

公務員はiDeCo利用率ナンバーワン!

まずは、公務員のiDeCo加入者数。2021年11月で48.5万人※1の公務員がiDeCoを利用されています。職業別でみると、お勤め先に企業年金制度のない会社員(iDeCo利用者は114.5万人※1)に次いでiDeCo利用者が多い、それが公務員なのです。

※1 出所:国民年金基金連合会「iDeCo(個人型確定拠出年金)の加入等の概況(2021年11月時点)

ところで、公務員の数は450万人ですから、利用率を計算すると約10.8%。つまり、公務員はおよそ10人に1人の割合で、老後資金準備をiDeCoで始めているのです。公務員の皆さまからすると、同じ部署には必ずiDeCo仲間がいたり、iDeCo先輩がいたりするわけです。職場での何気ない会話でもiDeCoのことが話題になる、そんな感じではないでしょうか。ちなみに、企業年金制度のない会社員の数は2300万人ほどですから、iDeCo利用率は5%程度にしかなりません。したがって、今や公務員は、iDeCo利用が一番普及している、そんな職業だと言えるのです。