公務員は夏休みにiDeCoのことを考える!

最後に、iDeCo加入者が多い月を確認してみましょう。解禁当初の2017年は、マーケティング理論で言うところのイノベーター(新商品や新サービスの利用に積極的な人)が多かったと思います。ですから、傾向を見る上で2017年を参照することはやめにして、2018年から2021年の4年間で月別の加入者数をチェックしてみました。傾向を比較する上で、公務員以外でも同じ数字を確認しています。以下、ご覧ください。

■iDeCo加入者が多い月(トップ3)※3
・公務員        8月、2月、3月
・公務員以外    4月、3月、2月

■iDeCo加入者が少ない月(ワースト3)※3
・公務員        5月、11月、6月
・公務員以外    5月、11月、1月
※3 国民年金基金連合会「iDeCo(個人型確定拠出年金)の加入等の概況」を基に筆者が集計

興味深いのはiDeCo加入者のピーク月が、公務員と公務員以外で違っている点ですね。公務員は8月、つまり、夏休みにiDeCoのことを考えるのです。コロナ前は特にそうでしたが、夏休みのこの時期は、公務員向けのライフプランセミナーに、講師としてお呼ばれする機会がとても多いですね。公務員にとって、夏休みはご自身のライフプランを見つめ直す、そんな季節なのだと思います。

一方、公務員以外の人は4月の年度替わりにiDeCo加入者がピークを迎えます。共通点は2、3月の盛り上がり。公務員も公務員以外の人も、年末調整や確定申告で、iDeCoの所得控除の税制メリットを自分事(じぶんごと)として考える人が増えるのだと思います。

なお、iDeCo加入者の月別推移を見ると、金融マーケティングの定石、6月前後や12月前後のボーナスキャンペーンは有効だとは言い切れませんね(苦笑)。そもそもiDeCoは、給料の一部を積み立てる制度ですから、当然と言えば当然かもしれません。金融機関に勤める者としては、その常識にとらわれずに、もっともっと考えられることがあるかもしれないですね(反省……)。そして、iDeCoを通じた「貯蓄から資産形成へ」もまだまだ道半ば。私も微力ながら、今後ともiDeCoの普及に努めたい、そんなふうに思っています。