離婚を考えるときは、弁護士だけでなくFP税理士とのパッケージが理想

今、智枝さんは一人暮らしをしながら、悠々自適の毎日をエンジョイしています。息子たちは、智枝さんの誕生日にはそろって食事に誘ってくれます。長男の家には孫もでき、孫の面倒を見るために、頻繁に長男の家にも行くようになりました。何より、夫の公的年金の分割分に加えて、夫の勤務先から得られた退職一時金等の分与など、夫婦の共有財産の分割によって得た資産があることで、今後の生活費の心配をしなくても良いことが、智枝さんの生活を明るく前向きなものにしてくれています。今後の身体的な衰えを考えると、ケア付きの施設への入所も検討していますが、それも余裕のある財産があればこそだと思っています。

離婚の相談を持ち掛けた時、門倉弁護士から「離婚を考えるときは、弁護士だけでなく、FP税理士とパッケージが理想ですよ」と、アドバイスしてくれた意味が、今になってはっきりわかります。現実問題として離婚後の生活は想像以上に長い期間になりそうです。その生活に必要な費用についてまでアドバイスをくれた門倉弁護士には本当に感謝しています。

でも、時々、智枝さんは、別れた夫の孝雄さんは、今頃、どんな暮らしをしているのだろうかと考えてしまい、少し後ろめたい気持ちになることがあるといいます。息子たちの報告だと、あの女性とも別れ、孝雄さんは一人暮らしをしているようです。あの時、自分が見て見ぬふりをしていたら、今、2人の人生はどうなっていたのだろうかと考えてしまうそうです。ただ、孝雄さん自身が、智枝さんと同じくらいの財産を持って老後を迎えるのですから、今の智枝さんと同じような安心を得られるはずです。もっとも、家計管理などについて、全て妻に任せきりで生活してきただけに、果たして計画的なリタイヤメントプランを立てられるのでしょうか? 智枝さんは、お世話になったFPさんを紹介してあげようかと考えているそうです。

厚生労働省の調査によると、日本の夫婦の離婚率は35%程度で、3組に1組は離婚しているのが現実です。また、20年以上連れ添った熟年夫婦の離婚は全体の20%弱を占め、増加傾向にあります。

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