おひとりさまの私は、今年、55歳で勤務先の役職定年を迎えました。仕事自体は“やり切った感”があり、60歳を待たずに退職して自由気ままな暮らしをすることを考えています。

私には姉が1人いますが海外在住のためそれほど交流があるわけではなく、自分の最期についてもいろいろ準備をしておく必要があります。それも含めて、現時点で退職すると今後の資金として用意できるのは1億円程度です。

今すぐ会社を辞めても1人で生きていけるのか、専門家の意見を聞くために人事から紹介されたファイナンシャルプランナー(FP)を訪ねたところ、「女性の平均寿命より長い90歳まで生きても1億円あれば老後の暮らしや死後の準備にかかる費用はカバーできる。しかし、将来インフレになると年金や資産が目減りしてしまうので、その対策として変額保険に加入したらどうか」と助言されました。

しかし、言われるままに変額保険に加入するのは抵抗がありました。なにしろ私は株式のような値動きの大きい金融商品が大の苦手で、資産の大半は国債か銀行預金に預けています。数千万円を変額保険で運用したら、運用状況次第でストレスがかかるのが目に見えています。

加えて、そのFPの方は特定の保険会社と販売委託契約を結んでいるようでした。その辺りも気になって別のFPの方にセカンドオピニオンをもらおうと、ネットで探し出したのが白石さんでした。

●あるFPの一言にモヤモヤ……。何を言われた?
※前編【55歳おひとりさま女性「最期まで自分で」1億円貯めても拭えぬ不安】からの続き。

セカンドオピニオンを求めて相談へ

29歳と若くキャリアも浅い白石さんで大丈夫なのか、最初は不安でしたが、実際は私の想像をはるかに上回る高い満足を得られました。

第一に、対応がスピーディーです。ウェブサイトの問い合わせコーナーに相談内容と連絡先を書き込んだから、30分もたたないうちにメールに返信がありました。メールをやり取りして翌週相談にうかがうことになりました。

そして相談日当日。白石さんからリクエストがあった家計簿アプリのデータやねんきん定期便のコピー、預貯金や加入する保険の資料などを事前に送っておいたら、私が80歳、90歳、100歳まで生きた場合の詳細なライフプランシートが既に出来上がっていました。

1%のインフレ率を見込んだものでしたが、いずれのケースでも介護や葬儀、共同墓まで含めた人生の収支は“黒字”。白石さんからは「家計管理は完璧です! 急病や事故への時の備えは必要ですが、もうちょっとレジャーを楽しんでいいかもしれませんね」と言われました。