3.枠の再利用が可能
新NISAを使うべき理由の3つ目。それは、枠の再利⽤ができることです。
旧NISAでは、枠は⼀度使えば終わりでした。例えば2023年6⽉に、あなたが⼀般NISA(年間上限120万円)を使い、株を100万円分買ったとします。そして、1カ月後の2023年7⽉、たまたま運よくその株が150万円まで上がるとしましょう。いま株を売ると50万円の利益が得られ、税⾦もかかりません。
ここで問題です。2023年、あなたが⼀般NISAで買える株は、残りいくらでしょうか? もともとの枠は、年間120万円。「100万円分の株を買ったけれど、結局すぐ売ったから……また120万円分買える?」と思われるかもしれません。
ところが、正解は20万円です。ここが間違いやすいポイントで、旧NISAでは、⼀度株や投資信託を買うと「枠を消費した」とカウントされます。その後、買った株を持っていようが売っていようが「120万円のうち100万円消費したので、残りの枠は20万円」となるのです。
⼀⽅、新NISAでは、「上限1800万円」の範囲であれば何度でも枠を再利用できます。例えば、新NISAで1700万円分の株を購入すると、新たに購⼊できる額は100万円。しかし、そこから元本700万円分の株を売ると……売却した元本700万円分の枠が復活します。つまり、ここからまた800万円分の株や投資信託を買えるのです。
⼀度枠を使っても、売ればまた枠が復活する。これが、新NISAの3つ目のメリットです。
注意点
新NISAは、全体の枠の上限が1800万円です。この枠は何度でも再利⽤ができます。⼀⽅で、「年間の投資枠360万円」は再利⽤ができないので注意してください。
どういうことかと言うと、例えば2024年に新NISAで300万円分の株を買い、年内に100万円売ったとしても、2024年に購⼊できる残りは60万円となります。
この「総枠は何度でも再利⽤できる」「年間の枠は再利⽤できない」という違いには注意が必要です。