山口真由さん(仮名、28歳)は勤務先の大手美容サロンがコロナ禍で業績不振に陥ったことで収入が減り困っていました。そんな時に友人から教えてもらった高収入バイト、いわゆる“ギャラ飲み”を始めます。

30歳で独立することを目指していた山口さんは、起業に向けてさまざまな人脈を広げるチャンスにもなる“ギャラ飲み”にすっかり入れ込むように。年間で数百万円を稼ぐようになります。

知り合った社長たちともビジネスゴルフをしたり相談に乗ってもらったりもして起業計画が現実味を帯びてきた矢先、山口さんを絶望に陥れる事態が……。

●参加するだけで「1回3万円」の報酬?
※前編【28歳元モデル美女が「ギャラ飲み」で荒稼ぎも…税務署からの“一通の封書”に絶句】からの続き

税務署からの“お尋ね”で追徴課税

“ギャラ飲み”のバイト収入は2年間で約500万円に上りましたが、大半は生活費の穴埋めや、自分磨きのために使ってしまいました。よくよく聞けば、私のような会社員は年間で20万円を超える副業収入があれば確定申告をしなければならないのだそうです。ポイントで付与され右から左へ流していたこともあり、税金の申告など考えもしませんでした。今思えば、経営者を目指すと言いながら何とも情けない話です。

私の無申告が発覚したのは、マッチングアプリの運営会社に国税庁の調査が入ったことがきっかけでした。その際に支払い関係が調べられ、申告していなかっためぼしいキャストに“お尋ね”がいったようです。

税務調査では、何もかも正直にお話しするしかありませんでした。結果として2年分の収入への税金、さらに加算税と延滞税を加えて数十万円の追徴課税を支払うことになりました。自分の貯蓄では到底足りず、親に頭を下げて立て替えてもらいました。

所得税だけでなく住民税も追加の支払いが生じ、それを機に勤務先に“ギャラ飲み”のバイトや無申告だった件が発覚するというおまけも付きました。うわさ好きの女性の多い職場ですから、私の不祥事はあっという間に社内や顧客に広がり、会社に居づらくなって自主退職しました。