美しさを巡る数々の名言

古今東西、美しさを求める言葉には事欠かない。

アメリカの女優、アン・ハサウェイは「どんな時でも楽しく笑える人。そういう女性が美しいと私は思います」と語る。オードリー・ヘプバーンは「いつも笑顔の子が一番美しい」という言葉を残した。笑う門に福来るという言葉があるが、まずは笑顔でいることが欠かせないようだ。

瀬戸内寂聴は「人に憎しみを持たないようにすると、必ずきれいになりますよ」と語った。フジコ・ヘミングは「どんなに教養があって立派な人でも、心に傷がない人には魅力がない。他人の痛みが分からないから」という。イタリアの女優、ソフィア・ローレンは「美しさは、内からみなぎり、目からあふれるもの。外見だけの話じゃないの」とする。人生経験や生活上の辛苦も人間の幅を広くし、魅力的にするのだろう。

樹木希林は「(美しさや醜さについて)それはその人から見て、美しければ美しく、醜ければ醜い。だってあんなに顔を引っ張ってしわを伸ばしたって、その人は『美しい』と思ってやっているけど、『変なの』って思う人もいるし……」と、自然体での美しさを強調する。

オスカーを4度受賞したキャサリン・ヘプバーンは、「美人でない女性の方が美しい女性より男性についてよく知っている」という言葉を残す。自信があり過ぎる人よりやや劣る人の方が、物事の本質を捉えられるのかもしれない。そして何事につけ努力する度合いも厚くなるのではなかろうか。結局、そういう人の方が幸せな人生を引き寄せるような気もする。

執筆/大川洋三

慶應義塾大学卒業後、明治生命(現・明治安田生命)に入社。 企業保険制度設計部長等を歴任ののち、2004年から13年間にわたり東北福祉大学の特任教授(証券論等)。確定拠出年金教育協会・研究員。経済ジャーナリスト。著書・訳書に『アメリカを視点にした世界の年金・投資の動向』など。ブログで「アメリカ年金(401k・投資)ウォーク」を連載中。