年金を保険と理解し、「壁」を超えた世界へ

ここまで見てきたように、長い人生では、様々なことが起こり、また、何が起きるかも完全に予測できません。第2回『「一家の大黒柱が早世」「けがで働けない」をもカバー! 実はあなどれない年金の“機能”』で取り上げたとおり、年金は保険の仕組みを採りますので、将来起こりうる不確実なことに対する保険として厚生年金とらえるのが良いのではないでしょうか。

何よりも厚生年金へ加入してから、勤務時間の増加、場合によっては昇給によって、手取りが増えることにより毎月の世帯全体の収入や貯蓄も増やせる可能性もあります。また、夫が突然会社を退職したり、病気になったり、死亡したりすることもあるかもしれません。不測の事態が発生した際に、妻が扶養から外れて働き続けていたほうが経済的な不安も減らせると言えます。

保険料の負担があっても目先の損得では考えず、将来的な得を見据えて「106万円の壁」や「130万円の壁」を超えた先の世界へ入ってみてはいかがでしょうか。