年金を増やすための行動を!
このように年度によっては年金額が増えることもあるものの、年金額抑制ルールがあります。今は、「ねんきん定期便」「ねんきんネット」などで気軽に自身の年金見込額を確認することもできますが、以上の年金額の改定ルールも把握したうえで、「見込額が少ない」「将来さらに少なくなりそうで不安」と思ったら、年金額を増やすために早くから行動する必要があります。
その1つの手段として、年金額の計算の基礎となる年金加入記録を増やすことが挙げられます。国民年金の加入義務とされる年齢は20歳から60歳までですが、60歳以降でも年金制度に加入して年金を増やすことはできます。65歳まで、あるいは老齢基礎年金が満額に達するまで国民年金に任意加入する方法や、最大70歳まで厚生年金に加入する方法で年金を増やすことができます。
また、65歳からの年金を繰下げ受給して増額させる方法もあります(最大75歳まで繰下げ可能)。
さらに、iDeCoや企業型DCをはじめとする私的年金制度によって、国民年金、厚生年金という公的年金のうえに、年金を“重ねる”ことも有効な手段でしょう。
毎年度の年金額の改定や年金額の計算方法を確認しつつ、少しでも増やすために活用できる制度を活用することが大切です。