CDの衰退とライブの動員増加
【ライブの事業規模の推移】
出所:(一社)コンサートプロモーターズ協会「基礎調査推移表」
音楽ファンがCDを買わなくなってから、伸びてきたのはライブの動員です。上記は日本の主なコンサートプロモーターが加盟する一般社団法人コンサートプロモーターズ協会の正会員によるライブの事業規模の推移です。CD市場の縮小が始まった1998年以降に拡大しているのが分かります。音楽ファンは、日常はダウンロードやYouTubeなどで手軽に音楽を聴いて、好きなアーティストのライブを楽しむことを重視するようになりました。
サブスクリプションの台頭
2015年ごろからはサブスクリプションの音楽配信サービス(音楽サブスク)が登場し、今では日本人の4人に1人が利用しているといわれています。音楽サブスクとは毎月一定額の料金を支払うと、そのサービス内の音楽が聴き放題になるサービスです。「Spotify」や「AWA」など人気のあるサービスの月額料金は1000円程度が多く、その金額で数十万から数千万曲が楽しめます。今ではiTunesなどの楽曲に課金するダウンロードサービスを追い越すほどの人気になりました。
CD1枚が3000円くらいだとすると、音楽サブスクは音楽好きにとってはとてもコストパフォーマンスのよいサービスです。しかし、アーティストからすると、死活問題といえるほど経済的に過酷な状況になりました。