「一生独り」という恐怖、見つけた最善の答え

その後は私が持参した家計簿や保険、金融資産などの資料を確認しながら、現在の手取り収入からいくらくらいを資産形成に回せるか、そして、私のような投資ビギナーには「積み立て」が最適であること、さらに、老後を視野に入れた長期の資産形成であれば積立預金よりも高い利回りが期待できる投資信託を、iDeCo（個人型確定拠出年金）やつみたてNISAというお得な国の制度を使ってコツコツ購入していくのがいいということを、大変分かりやすく丁寧に説明してくれたのです。

FP相談でこんな経験ができるなんて、正直、目からウロコでした。柏木さんとの面談で「結婚できず、一生独りで生きていかなければならないこと」が一番の不安だということに気付いた私は、まずiDeCoから始めてみようと心に決めました。

ただ、実際にiDeCoの積み立てをスタートするまでには、少々時間がかかってしまいました。個別相談の後、給与振込口座に指定している銀行のウェブサイトでiDeCoについて調べてみたのですが、私のような素人には制度の説明が難しく、しばらく放置してしまったからです。2カ月ほどしてネットでiDeCoの広告を目にし、もう一度きちんと調べてみようと思った矢先に検索で「iDeCoナビ」の存在を知り、そこで取り扱い金融機関の特徴を比較してみることにしました。

驚いたのは、手数料に加え、積み立て可能な金融商品も金融機関ごとに異なっていることでした。「これだ」と思った金融機関を2つ選んで資料を請求し、そのうちの1行で口座開設することにしました。とにかく知らないことばかりで、ひとつひとつ立ち止まって調べてから進んでいったため時間はかかってしまいましたが、無事に1回目の拠出が終わり、ほっと胸をなで下ろしました。