ソニーが目指す「Purpose」とは?

「Purpose(パーパス)」は「目的」などの意味を持つ英単語です。ソニーは「存在意義」として「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす。」というPurposeを掲げています。

ソニーは1946年に「東京通信工業」として設立された当初、創業者の一人、井深大(いぶか・まさる)氏によって「設立趣意書」が起草されました。「真面目なる技術者の技能を、最高度に発揮せしむべき自由闊達にして愉快なる理想工場の建設」をはじめ、会社の目的や経営方針を定めたものです。

設立から75年経ち、現在のソニーは全世界に約11万人(2021年3月末)の従業員を持つ巨大グローバル企業になりました。そこで改めて「ソニーが存在する目的」を共有し、グループ全体で同じ方向に向かうため2019年1月にPurposeが作られたのです。

ソニーグループのPurposeは「クリエイティビティ」「テクノロジー」に分解できます。うち「テクノロジー」は従来からあるイメージですが、「クリエイティビティ」はソニーの歴史で比較的新しい価値観です。今やソニーの重要な収益源になっており、2021年3月期においては「ゲーム&ネットワークサービス」に次いで「音楽」が2番目に大きな営業利益を稼ぎ出しました。

ソニーはAIや宇宙事業など、新しい領域への挑戦も続けています。次の「世界を感動で満たす」取り組みがどんなものになるか楽しみですね。

執筆/若山卓也(わかやまFPサービス)

証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業(IFA)および保険募集人に登録し、金融商品の販売も行う。2017年から金融系ライターとして活動。
AFP、証券外務員一種、プライベートバンキング・コーディネーター。