政府が資産所得倍増プランに続き資産運用立国プランを打ち出したことで、資産運用に対する関心がかつてないほど高まっている。こうした中、日銀や金融庁でキャリアを重ね民間のフィンテック企業で執行役員も務めた神田潤一衆議院議員が、内閣府政務官(金融担当)に就任した。官民で培った知見を生かし、資産所得倍増をいかに進め資産運用立国を実現するか。さらに、資産運用立国の先にどのような姿を目指しているのかなどを尋ねた。
NISA利用者倍増、生活を豊かにする原理を浸透
――資産所得倍増プランの骨子にNISA利用者倍増が掲げられています。実現すれば国民の資産形成が進む半面、金融リテラシーに乏しい投資家が現れかねません。
今まで株式や投資信託などに積極的に投資したことがなく、銀行預金やゆうちょの貯金にお金を振り向けていた方の資産を大きく動かすことが、NISAの大幅拡充の一番の狙いです。多くの初心者が投資するようになることが政策の目的です。
ただし、投資の経験のない方にも制度を利用していただくので、「NISAとは何か」ということをしっかり周知していきます。制度の趣旨を納得したうえで利用してもらうのが大前提です。