5月:相場が反発して、プラスに。そしてポートフォリオの変更を決意
5月に入ると、日経平均株価が2万円台に戻り、目減りした私の資産も徐々に明るい兆しを見せてくれるようになりました。一時約20%以上下がったA社の株式も、4月下旬頃には買値まで戻し、5月に入ってからはプラスに転じました。そして執筆している今(6月中旬)の時価評価額はなんとプラス約30%です。
一方、投資信託も同様に、3月に購入したファンドについては、5月に入ってから評価額が上昇し、執筆時にはプラス10~15%の間を推移しています。ただし、資産全体で見ると、コロナショック前に購入した銘柄の値が完全には戻っていないこともあり、まだ含み損は残っている状態です。
結局、3月上旬に買い足したことは間違った行動ではありませんでした。しかしながら、今回のコロナショックを経験し、私の運用方針そのものやリスク資産のポートフォリオを見直して行く必要があることを痛感しました。なぜなら、今の私のポートフォリオは、株式の個別銘柄の比率が高いことから、1銘柄あたりの株価の値動きが資産全体に大きな影響を及ぼしてしまうためです。
株でリスクを分散させるためには、保有する株式の銘柄をもっと増やせばいいわけですが、その分資金も必要になってしまうため今の私には現実的ではありません。今後は、個別銘柄の割合を減らし、投資信託の割合を増やそうと思っています。投資信託については、債券に投資する銘柄ももう少し増やそうと計画中です。一般的に債権は株式と反対の値動きし、リスク分散が期待できるからです。
反対に、コロナショックを経験し、自分の運用方針で良かったこともありました。それは、私はリスク性資産への投資(特に株式への投資)を余剰資金で行っていたことです。もし生活資金を投資していたとすれば、相場の下落過程において、夜も眠れない日々が続いていたでしょう。そうならなかったのも、生活資金を投資に回さなかったからだと確信できます。
このように相場に合わせて私の気持ちもジェットコースターのように忙しい日々でしたが、結果として今回のコロナショックは、私にとって、さらに言えばFPとしても非常に良い経験となったことに間違いはありません。この経験を活かして、より多くの相談者に寄り添えるFPとして、次なるステップへと進みたいと思います。
そして、あらためて認識したこともあります。やはり投資の王道は「長期・積立・分散」ということです。短期的な乱高下の中では、たとえ頭では分かっていても、平常心を保つのは難しいことです。個別銘柄への投資では、相当な本数の銘柄に投資しない限り、分散投資は難しいとお伝えしましたが、投資信託ならそれを実に簡単に叶えることができます。なんと言っても、投資信託は1本の銘柄で日経平均やTOPIXに連動できるくらいの本数に投資してくれるのですから。そんな分散投資してくれる投資信託を、自分の意志に関係なく自動的に、なおかつ短期的な目線ではなく長期目線で積み立てていけば、日々の値動きにとららわれることはなく、着実に資産を形成することができます。
以上が今回コロナショックでの私の投資行動と教訓です。皆さんが今後、運用方針を見直す上で参考になれば、こんなに嬉しいことはありません。