今上期は営業益21%減、増益予想は維持 下期で巻き返しへ
続いて全体の業績です。今期(26年3月期)は第2四半期まで決算を公表しており、売上高は前年同期比10.9%増、営業利益は同21.8%減でした。主力の半導体事業はAI関連の増加および海外での商流の獲得などから売り上げを伸ばした一方、いずれも相対的に利益率が低く、為替影響もあり利益が減少します。事業単体で売上高は同11%増、営業利益は同23%減となり、全体の増収減益の主因となりました。
サイバーセキュリティ事業は高成長が続いており、営業利益は同22%増となりました。一方、CPSソリューションは42億円の営業赤字となっており、前年同期比で21億円の悪化です。売り上げが横ばいのなか、人件費の先行投資や子会社連結化に伴う販管費の増加などから赤字が拡大しました。
なお、通期では増収増益の計画です。半導体事業は下期から好採算の産業機器向けで緩やかな回復を見込むほか、サイバーセキュリティ事業は好調を維持する想定です。ただし、進捗はやや厳しく、営業利益の進捗率は対上期で91.2%、通期で41.7%にとどまります。計画比で下振れが懸念されるなか、下半期での巻き返しにかかっています。
【マクニカホールディングスの業績予想(26年3月期)】
・売上高:1兆500億円(+1.5%)
・営業利益:420億円(+5.9%)
・純利益:270億円(+6.8%)
※()は前期比
※同第2四半期時点における同社の予想
出所:マクニカホールディングス 決算短信