25年に上昇トレンド

建設準大手の安藤・間(ハザマ)が株価の水準を切り上げています。800円前後で推移していた株価は、2023年5月に1000円台に上昇しました。当時(24年3月期)の業績見通しが3年ぶりの営業増益だったことが好感されたものと考えられます(※)。

※工事の不具合に伴う追加費用が発生し、24年3月期は結果的に営業減益で着地

その後、株価は1100~1200円台での推移がしばらく続きますが、25年に入ると顕著な上昇トレンドが出現します。年初来ではプラス56.8%まで上昇しました。

【安藤・間の株価チャート(過去5年間)】
・株価:1866円(2025年12月22日終値)

安藤・間の株価の動きをグラフで表した図表(過去5年間)
 
出所:TradingView
 

もっとも、安藤・間は出遅れ感もあります。建設株は多くが上昇トレンドにあり、年初来で2倍以上に上昇している銘柄も少なくありません。

一方で、配当利回りは相対的に妙味が出てきました。安藤・間は今期(26年3月期)に1株あたり80円の配当金を予定しており、予想配当利回りは4.29%となります。株価上昇を背景に建設株の配当利回りは低下傾向にあり、4%台は貴重です。安藤・間に物色を向ける投資家もいるかもしれません。

【安藤・間の予想配当利回り(26年3月期)】
・予想配当金:80円
・予想配当利回り:4.29%

出所:安藤・間 決算短信

今回は安藤・間に焦点を当てます。同社の概要から業績の推移、そして成長戦略を解説します。