足元5年間の借入実態を4つのエリアから分析

住宅価格の上昇に伴い、住宅ローンの借入額も増加傾向にあります。加えて、返済期間も長期化する傾向が見られ、35年のローンを選択するケースが一般的になってきています。こうした状況の中で、住宅ローンの借入実態は地域によってどのような違いがあるのでしょうか。

今回、ミライ研では、住宅ローンの借入実態をより詳細に把握するため、過去5年以内(2020年~2025年)に住宅ローンの借入を開始した方を対象に調査を実施しました。調査では、全国を以下の4つのエリアに分類し、それぞれの住宅購入の概要やローンの借入方法などを分析しています。

【4つのエリア】
・①首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)
・②近畿圏(大阪府・京都府・兵庫県・奈良県)
・③中京圏(愛知県・静岡県・岐阜県・三重県)
・④その他(上記以外の地域)

【図表4】住宅ローン借入時期

 
(出所)資産のミライ研究所「住まいと資産形成に関する意識と実態調査」(2025年)より資産のミライ研究所作成
 

この調査では、住宅ローンの借入額や返済期間、金利タイプの選択傾向、ペアローンの活用割合など、生活者の実態に即した多角的な視点から分析を行っています。特に注目すべきは、首都圏とその他地域における固定金利と変動金利の選択傾向の違いやペアローン利用率に関する部分です。

次回のコラムでは、今回の調査結果をもとに、エリア別の住宅ローンの特徴や傾向について詳しくご紹介します。住宅購入を検討されている方や、将来的な資産形成を考えるうえで、地域ごとの実態を知ることは後悔しない住宅ローン活用のヒントになるはずです。

●参考記事:【実はマンションより戸建てが圧倒的多数派! 全国4エリア別に見る “住宅購入スタイル” 】

(三井住友トラスト・資産のミライ研究所 桝本 希)