三者三様の特徴を発揮するアクティブファンド
「WCM 世界成長株厳選ファンド」は2021年10月設定。米独立系運用会社のWCM社の運用ノウハウを生かし、日本を含む世界の成長株に厳選投資するファンドだ。2025年7月末時点の組み入れ銘柄数は33銘柄と、銘柄数は絞り込んでいる。しかも、上位組み入れ銘柄は米国ソフトウエア会社の「アップラビン」、シンガポールのメディアである「シーADR」、ドイツの「シーメンス・エナジー」、カナダのテクノロジー会社「セレスティカ」など、従来の組み入れ銘柄の人気銘柄だった「エヌビディア」や「マイクロソフト」、「メタ・プラットフォームズ」などとは無縁のラインナップになっている。
しかも、「予想分配金提示型」コースでは、1万口当たりの分配金実績が7月は400円で、過去1年間の分配金合計額は3300円になっている。分配金利回りは31.94%になり、これは公募の毎月決算型ファンドの中で、最も高い利回りだ。この高い分配金が出せるのは、基準価額が安定的に上昇しているためであり、ファンドの銘柄選定能力が、現状のマーケットでは、相対的に優れたものであることがうかがえる。
「ROBOPROファンド」は株価や金利、為替やコモディティ価格などさまざまなマーケットデータを分析し、投資対象資産の期待収益率や相関関係などをコンピューター・プログラムを駆使して評価・評価分析して最適な資産配分比率を決定するバランスファンドだ。投資対象資産は、世界の株式、債券、リート(不動産投信)、コモディティなどになっている。安定的に優れた成績を残して近年の注目を集めるファンドの1つになってきた。
「東京海上・宇宙関連株式ファンド」は文字通り、世界の宇宙関連企業に投資するファンドだ。「ロケット・衛星開発製造、打ち上げサービス」をはじめ、「宇宙データの利用サービス」、「宇宙ビジネスを支える関連ビジネス」、そして、「新たな宇宙ビジネス」まで、幅広く宇宙関連企業を投資対象としている。宇宙関連事業はロケットの小型化が進んだことで1本あたりの打ち上げコストが大幅に低減し、かつてない勢いで宇宙開発が進む環境となってきている。将来が楽しみなテーマといえる。
執筆/ライター・記者 徳永 浩