今日のテーマはアメリカの雇用統計と利下げドル円の関係です。

 

 

まずドル円相場から振り返ります。

ジャクソンホールの講演でパウエル議長は慎重に利下げを検討する方針を示しました。これを受け、ドル売りが優勢となり、ドル円相場も146円58銭まで下落しました。ただ、市場は既に年内2回の利下げを完全に織り込みました。それ以上、利下げを織り込みが進展しない限り、ドルは下がりにくい状況です。その点、今週はアメリカの第2四半期GDPが上昇修正され、新規失業保険の申請者数も予想を下回るなど、更なる利下げを織り込む動きとはなりませんでした。

一方、トランプ大統領がFRBのクック理事を解任すると報道され、市場では中央銀行の独立性やドルの信認が低下するとの見方からドル売りが進む場面も見られました。ただ、今週の安値は146円66銭と先週の安値を下抜けできず、足元では持ち直しています(2ページ)。ドル指数も同様の動きでした(3ページ)。