「働き方改革で人手不足に苦慮」「マスコット人気すさまじい」

企業動向関連では自社の受注量や販売量の動き、および取引先の動向などを踏まえた声が聞かれた。

建設業経営者「建設資材価格の高騰や、一部の資材の納期が不確定な状況が続いている。慢性的な技能労務者、監理技術者不足も続いており、働き方改革への対応による人手不足に苦慮」（□不変）

店舗開発従業員「明らかに大阪・関西万博の効果とみられるが、新幹線の停車駅やターミナル駅の構内店舗は軒並み好調を維持しており、特にマスコットの人気はすさまじい。その一方、それ以外の駅では恩恵が乏しい」（□不変）

不動産業営業「物販店舗の撤退が続いている。今まで空き店舗がなかった繁華街でも空室が出ており、賃料を下げなければ次のテナントが決まらない。場合によっては、賃料を下げても決まらないこともある」（▲やや悪）

雇用関連では景気は「変わらない」との声が主流を占めた。

職業安定所職員「物価の上昇に伴い、年金受給者によるアルバイト希望の求職相談が増えている」（□不変）

人材派遣会社営業「米国の関税引上げの影響で、経営状態が見通せない企業で勤務している派遣スタッフが自身の契約に不安定さを感じ始めている」（▲やや悪）

景気の現状は前月差でプラスの近畿だが、今後はどうなるのか。

●近畿の景気の先行きは？ 後編「【近畿の景気の先行きは？】上向き継続も、夏ボーナス、新米、万博の影響は吉と出るか「2025年６月公表最新調査」」にて詳報する。

調査概要 調査名：景気ウォッチャー調査（令和7年5月調査） 調査公表：2025年6月9日 調査主体：内閣府 調査対象地域：北海道、東北、北関東、南関東、甲信越、東海、北陸、近畿、中国、四国、九州、沖縄2050人 実施期間：毎月25日～月末