近畿の景気の先行きについて景気ウォッチャーたちはどう見ているのか。5月の景気の先行き判断DIは44.8と、前月差プラス0.7。なお、全国平均の44.8と同等だった。

2025年5月景気の先行き判断DI 

近畿44.8(前月差プラス0.7)
全国44.8(同プラス2.1)

家計と企業、そして雇用に関する景気の先行きについて近畿の景気ウォッチャーたちの代表的なコメントを見ていこう。

家電量販店「夏のボーナスの支給状況に左右されそう。大阪・関西万博の開催によるインバウンド需要に期待したいが、家電市場には余り影響がなさそう」(家計動向関連…判断:□不変)

建設業「仕事はあるが、人手不足と働き方改革により仕事量を調整する必要がある。このままでは賃上げをしたくても厳しいのが現状」(企業動向関連…判断:□不変)

職業安定所「企業の人手不足感が強いなか、求職者も増えると予想される。シニア層の求職者が多いためマッチングが難しくなる傾向はあるが、求人、求職の動きから判断すると就職件数や充足数に大きな変化はない」(雇用関連…判断:□不変)

その他の特徴コメントとして、一部からは「先行きやや良好」との声が聞かれた。

乗用車販売店「ボーナスの支給時期を過ぎると購入意欲が上がるため、2~3カ月後にはやや良くなる」(判断:○やや良)

現状・先行き判断DI(近畿)の推移を表した図表(季節調整値)
出所:内閣府
 

●前編「【近畿の景気の現状は?】“古き良きゼンマイ時計”に価値見い出した若者の行動にウォッチャー感嘆のワケとは「2025年6月公表最新調査」」