大阪・関西万博の影響は?

2025年6月9日に公表された近畿(滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山)の2025年5月の景気の現状判断DIは45.1と、前月差はプラス0.8。なお、全国平均の44.4と比較して0.7高かった。

2025年5月景気の現状判断DI 

近畿45.1(前月差プラス0.8)
全国44.4(同プラス1.8)

家計と企業、そして雇用に関する景気の現状について近畿の景気ウォッチャーたちの代表的なコメントを見ていこう。

百貨店「前月に開幕した大阪・関西万博のオフィシャルストアの展開や、新ショップの導入効果で集客や売上の拡大につながっているが、前年に増えたインバウンドの反動減で、売上は前年比で減少している」(家計動向関連…判断:□不変。コメントより抜粋、以下略)

金属製品製造業「自動車関連の工場稼働率は低位安定の状態であり、米国の関税引上げ問題の見通しがつくまで大きな変化はない。また、建築土木関連も荷動きが悪い」(企業動向関連…判断:□不変)

求人情報誌製作会社「企業の新卒採用に関しては慢性的な若手の人材不足を原因として、依然として採用意欲は高い。現時点では国内での物価上昇や米国の関税引上げによる求人数の減少などの影響はみられない」(雇用関連…判断:□不変)

なお、その他の特徴コメントとして一部からは景気は「やや良い」との声があった。

家電量販店「朝と昼の寒暖差はあるものの、急に蒸し暑い日が増えたことでエアコンの買い換えが進んでいる。また、サーキュレーターやハンディファンなどの小物商材も多く売れている」(判断:○やや良)