思ったより多い? 少ない? 退職金の平均額
定年退職、会社都合退職、自己都合退職、それぞれ退職金の平均額はどの程度なのだろうか。今回参考にしたのは、中央労働委員会による「退職金、年金及び定年制事情調査」(2026年4月公表)である。調査対象は、資本金5億円以上かつ労働者1000人以上などの条件を満たす198社だ。
調査結果によると、定年退職の退職金平均額は約1937万円だった。一方、会社都合退職は約1503万円で、定年退職の4分の3を超える水準となっている。
会社都合退職としてまず思い浮かぶのは、経営不振に陥った企業が実施する希望退職だ。一般的に希望退職とは、一定期間に限って通常より有利な退職条件を提示し、従業員に自発的な退職を募る制度である。また、人件費削減を目的としているため、給与水準の高い中高年層が対象となるケースが多い。最近は早期退職制度を設ける企業も登場しているが、これは希望退職の常設版という見方もできるだろう。こうした事情が定年退職に近い支給水準につながっているのかもしれない。
一方、自己都合退職の平均額は約501万円で、定年退職の約4分の1にとどまった。自己都合退職では、就業規則によっては退職金が満額支給されない場合もある。また、自己都合退職の典型としては転職が挙げられるが、転職は一般的に若手や中堅層で多く、中高年層に比べると給与水準も相対的に低い。その点も平均額が低くなっている背景の一つと考えられる。
平均退職金額(退職事由別)
・定年退職 1936万8000円
・会社都合 1503万1000円
・自己都合 501万2000円
退職事由別1人当たり平均退職金額

