退職金は“勤続25年以降”が勝負? モデル退職金の増え方ピーク
モデル退職金の実態を知るうえで参考になるのが、中央労働委員会による「令和7年退職金、年金及び定年制事情調査」(2026年4月公表)だ。本調査は、資本金5億円以上かつ従業員1000人以上などの条件を満たす198社を対象としており、大学卒・高校卒それぞれについて勤続年数別の平均退職金額を確認できる。
勤続年数別モデル退職金額(会社都合)
注1:退職年金制度を併用している企業においては、退職年金現価額が含まれている。
注2:年齢ごとに回答企業数に違いがあり、集計社数がそれぞれ異なる。
(60歳、定年除く、千円以下切り捨て)
※モデル退職金…新卒入社後、標準的なキャリアパスを経て昇進した従業員の退職一時金・退職年金の合計額のこと。
調査結果をみると、大学卒の事務・技術職(総合職)の平均退職金は、勤続5年で129万円だったのに対し、勤続25年では1457万円となっている。勤続5年の退職金額に対し、20年後となる勤続25年では約11倍に増えており、勤続年数が長くなるほど退職金が大きく積み上がっていく様子がうかがえる。
ただし、その増え方は一定ではない。5年ごとの増加額をみると、最も大きいのは勤続25年から30年の期間で、552万円増えている。この増加額は、勤続5年時の退職金額(129万円)の約4倍に相当する。
一方で、30年から35年の増加額は360万円となっており、25年から30年の期間と比べると伸びはやや落ち着く。退職金は長く勤めるほど増える傾向にあるものの、増加ペースには波があり、特に勤続25~30年あたりで大きく伸びる傾向がみられる。
こうした傾向は大学卒だけでなく、高校卒でもおおむね共通している。

