退職金をほぼ100%維持した県がある
地方公務員というと役所の窓口にいる人を想像しがちだが、公立学校の教師や警察官なども地方公務員だ。これらすべての職種を合わせた地方公務員の定年退職金はどう変わったのか。総務省が公表している「地方公務員給与実態調査」から2025年版(2026年3月公表)と10年前の2015年版(2016年5月公表)の定年時における退職手当を比較したところ、すべての都道府県で平均支給額が下落していることがわかった。結果を下落率が低い順に「定年退職金を維持している」都道府県として編集部でランキングを作成したところ、意外な傾向が見えてきた。まずは1位から12位までを見ていこう。
【公務員】定年退職金を維持している都道府県ランキング①
公務員の定年退職金について、10 年前と比較して維持している都道府県はどこなのか。1位は岐阜県で下落率は0.0%。同県の2015年の定年退職金は2203.9万円だったが、2025年は2203.4万円とほぼ同水準だった。実は岐阜県の定年退職金額の水準は2015年で全国最下位。しかしそこからほとんど下がらなかったおかげで、2025年の水準では34位にまで上がっている。
なお中部地方は下落が軽微にとどまった県が多く、ほかにも2位の新潟県(0.3%)、4位の富山県(1.2%)、6位の石川県(1.8%)、10位の山梨県(2.6%)、12位の長野県(2.7%)がランクイン。なかでも山梨県は2025年の定年退職金額の水準で全国3位に躍り出ている。一方、自動車産業で有名な愛知県(6.2%)はランク外など、同じ中部地方でも明暗を分けた。
また、下落率を0.6%に抑えて3位に入ったのは岩手県。こちらも岐阜県と同様に2015年の定年退職金額の水準は全国44位と低い。その影響なのか、東北地方も下落率が低くとどまった県が多く、7位の宮城県(1.9%)、8位の福島県(2.4%)、10位の山形県(2.6%)がランクイン。それ以外の地域では5位の佐賀県(1.3%)と8位の高知県(2.4%)が下落率を低く抑え、健闘している。

