投資信託を選ぶ際、各販売会社が自社のサイトで公開している「売れ筋ランキング」を確認する個人投資家は多い。そのランキングを定点観測して、トレンドを追う連載。今回は、SBI証券。
SBI証券の投信販売金額人気(週間)の2026年5月第4週(5月18日~5月22日)のトップ3は前週と変わらず、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」(愛称:オルカン)、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」、「SBI 日本株4.3ブル」だった。前週第4位だった「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」は第5位に下がった。また、前週第5位だった「ニッセイNASDAQ100インデックスファンド<購入・換金手数料なし>」が第4位に上がり、トップ10圏外から「WCM 世界成長株厳選ファンド(予想分配金提示型)」が第6位に上がった。また、トップ10圏外からは「楽天日本株4.3倍ブル」も第10位にランクインした。前週は第9位だった「eMAXIS 日経半導体株インデックス」と第10位だった「eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)」はトップ10圏外に落ちた。
※SBI証券サイト内「販売金額人気ランキング」に基づき編集部作成。期間は2026/5/18~2026/5/22。
https://www.sbisec.co.jp/ETGate/?_ControlID=WPLETmgR001Control&_DataStoreID=DSWPLETmgR001Control&_PageID=WPLETmgR001Mdtl20&_ActionID=DefaultAID&getFlg=on&burl=iris_ranking&cat1=market&cat2=ranking&file=index.html&dir=tl1-rnk%7Ctl2-fund%7Ctl3-resrank%7Ctl4-price
ハイテク株中心に「グロース株」が復調
5月第4週(18日~22日)は、週前半には米30年債利回りが一時約19年ぶりの高水準5.19%になり、高金利による景気冷え込みやグロース株の割高感が意識されたことで株価が軟調に推移した。週後半はトランプ米大統領が「イランとの交渉は最終段階にある」と語っていることが伝えられイラン紛争の終結期待が高まるとともに、21日にはWSJの報道として、政府がIBMを含む量子コンピューティング企業9社に総額20億ドルを交付する計画と伝えられるとIBMの株価が12.43%高と急伸し、NYダウが史上最高値を更新。また、22日には中国のレノボ・グループが好決算を発表したことで米コンピューターメーカーの株価が急伸し、デル・テクノロジーズは16.77%上昇して最高値を更新、HP(ヒューレット・パッカード)も15.25%高となった。これがハイテク株全般にも波及し、半導体株指数SOXは5月11日の高値を9営業日ぶりに更新して史上最高値に進んだ。
週後半に米国株が上昇したことを受け、国内株価も上昇し、5月22日には日経平均株価が5月13日の高値を更新し、7営業日ぶりに史上最高値を更新した。この際の上昇に大きく寄与したのは、米国の未公開ハイテク株に投資するソフトバンク・グループの株高の他、TDK、東京エレクトロン、イビデンなどテクノロジー関連株式の上伸だった。
日米ともにハイテク株の上伸があったものの、SBI証券の売れ筋ランキングではハイテク株の比率が高い「ニッセイNASDAQ100インデックスファンド<購入・換金手数料なし>」(設定はニッセイアセットマネジメント)はランクを上げたものの、集中度合いの強い「iFreeNEXT FANG+インデックス」(大和アセットマネジメント)はランクを下げる結果になっている。それぞれの基準価額の動きをみると、前週末の5月15日に高値を付け、金利上昇に伴い5月20日まで下落。その後に反転して上昇しているものの、5月22日時点では15日の高値に届いていない。このため1週間の動きから考えると、週前半は原油高による金利上昇によって「ハイテク株に不利」という市場環境であったため、より分散の利いた「ニッセイNASDAQ100インデックスファンド<購入・換金手数料なし>」が選好されたのだろう。

