2026年6月の国内投資信託市場の純資産総額は206兆7425億円となり、前年同月比41.75%増となった。モーニングスターの推計値による6月の純資金流入額は、前月から約8500億円増加し、2兆5949億円になった。純資金流入額は2025年9月以降、10カ月連続で1兆円超の純流入が続き、流入額が2兆円を超えたのは2026年では1月、3月に続き3回目となった。
「世界株式」の流入額は過去1年で最大
資金流入額の資産別でみると、「世界株式」(約1兆9909億円)、「国内株式」(約3257億円)、「バランス型」(約1928億円)、「国内債券」(約1260億円)の順に資金を集めた。「世界株式」は過去1年間で最高となる約2兆円の純流入を記録し、純資金流入額全体の約8割を占めた。また、「国内株式」は前月(約1409億円)から2倍超の流入額となった。「国内債券」も前月(約453億円)から流入額が大幅に増加した。資金流出では、「その他」(約456億円)、「世界REIT」(約18億円)だった。「その他」は金関連ファンドから純流出が目立ち、前月(約322億円)から純流出額が拡大した。
純資金流出入額をアクティブ・パッシブ別(バランス型除く)でみると、6月のアクティブ・ファンドの推計純流入額は約9329億円、パッシブ・ファンドは約1兆4693億円だった。パッシブ・ファンドには「世界株式」(純流入額約1兆3146億円)を中心に資金流入が継続している。アクティブ・ファンドも2025年8月に資金流入に転じて以来、11カ月連続で資金流入が続いている。
6月末時点の純資産残高は資産別では「世界株式」が約123兆4266億円(前年同月比48.47%増)、「国内株式」が約27兆7325億円(同58.44%増)、「バランス型」が約23兆5308億円(同31.08%増)、「世界債券」が14兆3715億円(同8.30%増)の順だった。また、アクティブ/パッシブ別(バランス型除く)の純資産総額は、「アクティブ」が約97兆9859億円(同29.47%増)、「パッシブ」は約85兆2257億円(同63.22%増)だった。
世界株式アクティブ「米国」から約875億円の資金流出
6月の純資金流出入額を資産別・カテゴリ別でみると、「世界株式」には7カ月連続で1兆円を超える純流入額になっているが、6月の純流入額1兆9908億円のうち、パッシブ・ファンドの純資金流入額が約1兆3146億円であり大半を占めた。アクティブ・ファンドのカテゴリ別の純資金流出入額では、「グローバル」で約7867億円の純流入、「新興国」も約416億円の純流入だったが、「米国」が約875億円の純流出、「アジア・オセアニア」も約583億円の純流出になった。
「米国」は10カ月連続での純資金流出となっているが、6月の流出額の主な要因は800億円超の純流出となった「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型」からの純流出だった。同ファンドは2025年央から「S&P500」に劣後する局面が続いている。6月15日に特別レポートを発行し、AI半導体関連株を筆頭にモメンタム株やハイベータ株、また、業績の裏付けのない赤字企業まで株価が大きく上がるような状況の中、「高クオリティの持続的な成長企業に投資する当ファンドにとって強い逆風となった」としている。
ただ、長期の視点で見るとクオリティ株は相対的に高いリターンを残し、リスク調整後のリターンでもクオリティ株の優位は変わらない。このため、同ファンドでは、現在は「世界の主な株式指数のなかでも米クオリティ株がもっとも割安な指数の一つになっている」ものの、「いずれ(クオリティ株が)復権すること自体に疑いの余地は少ない」と考えている。そして、クオリティ株に特性が似ている同ファンドは、「持続的な成長企業に投資する」という運用方針を堅持することで「長期的な資産形成のコアとして機能できる」という見通しを示している。
執筆/ライター・記者 徳永 浩

