モーニングスターが集計した2026年6月の資金流入額上位20ファンドでは、世界株式ファンドへの資金流入が継続し、トップ20のうち13本が世界株式ファンド、うち1本はエマージング株式ファンドだった。国内株式ファンドが4本ランクインし、国内債券ファンドが2本、バランス型が1本だった。国内債券ファンドは2本ともSMA・ラップ専用ファンドだった。

流入額上位20ファンドのトップ3は三菱UFJアセットマネジメントが設定する「eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)(愛称:オルカン)」(流入額約4120億円)、第2位は同じく三菱UFJアセットの「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」(同2066億円)、第3位はインベスコ・アセット・マネジメントの「インベスコ 世界厳選株式オープン(ヘッジなし、毎月決算型)」(愛称:世界のベスト)(同1419億円)だった。トップ3は盤石の人気を誇り、過去1年の流入額は3本とも1.5兆円を超える。トップの「オルカン」の流入額は1年で約3.5兆円に達し、過去1年間でファンドの純資産総額は6兆3589億円から12兆7439億円に倍増している。

ランキング上位には、「全世界株式(オール・カントリー)」に連動するインデックスファンドが2本、「S&P500」に連動するインデックスファンドが2本、「NASDAQ100」が2本ランクインするなど、インデックスファンドへの資金流入が目立っている。その中で、ランキング第3位にある「世界のベスト」、第4位の「フィデリティ・グロース・オポチュニティ・ファンドD(毎月・予想分配・ヘッジ無)」(フィデリティ投信)(流入額:約1019億円)、第8位の「WCM 世界成長株厳選ファンド(予想分配金提示型)」(朝日ライフアセットマネジメント)(同546億円)がインデックスファンドに次ぐ三大アクティブファンドになっている。

この他、世界株式ファンドでは半導体株に特化した「野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)」(野村アセットマネジメント)(流入額:約748億円)、宇宙関連株に投資する「東京海上・宇宙関連株式ファンド(為替ヘッジなし)」(東京海上アセットマネジメント)(同488億円)、AI関連に特化した「モルガン・スタンレー フィジカルAI株式ファンド」(大和アセットマネジメント)(同458億円)など、特定の業種や産業に投資対象を絞り込んだテーマ型のアクティブファンドにも一定水準の資金流入がある。世界株式ファンドへの資金流入が多いのは、インデックスファンドに加えて個性豊かなアクティブファンドが存在しているためと考えられる。

「日経平均」3倍超のリターンを記録した「半導体株」

一方、国内株式ファンドでは、代表的なインデックスファンドである三菱UFJアセットマネジメントの「eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)」が純流入額約328億円で第14位にランクされたが、それより上位の第7位に半導体株のインデックスファンドである「eMAXIS 日経半導体株インデックス」(三菱UFJアセット)が純流入額549億円でランクされた。

「eMAXIS 日経半導体株インデックス」は、東証に上場する半導体関連銘柄で時価総額の大きい30銘柄で構成する「日経半導体株指数(トータルリターン)」に連動する投資成果をめざすインデックスファンド。2026年5月末時点の組入上位銘柄は、「キオクシアホールディングス」、「東京エレクトロン」、「アドバンテスト」、「ルネサスエレクトロニクス」、「ディスコ」などとなっており。これらの組入銘柄は、6月末時点の「日経平均株価」のウエート(指数全体に与える影響力の大きさ)順位でトップの「アドバンテスト」、第2位の「東京エレクトロン」、第5位の「キオクシアホールディングス」に重なっている。現在の「日経平均株価」がいかに半導体株の動向に大きく左右されているかがわかる。

また、「eMAXIS 日経半導体株インデックス」は2024年7月12日の設定と、運用期間が短いものの、6月末時点で過去6カ月のトータルリターンが147.46%、1年では238.26%と圧倒的なパフォーマンスになっている。同期間の「eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)」が6カ月で40.23%、1年で75.73%であるため、「日経平均」と比較して3倍程度のリターンになった。このパフォーマンスの良さが、純資金流入の金額にも表れたといえる。この勢いがどこまで続くものか注目したい。

 

執筆/ライター・記者 徳永 浩