【近畿】全国より1.7高い現状DI、大阪・関西万博の影響か
近畿の2025年4月の景気の現状判断DIは44.3と、前月差はマイナス0.4。なお、全国平均の42.6と比較して1.7高かった。
2025年4月景気の現状判断DI
近畿44.3(前月差マイナス0.4)
全国42.6(同マイナス2.5)
家計と企業、そして雇用に関する景気の現状について近畿の景気ウォッチャーたちの代表的なコメントを見ていこう。
都市型ホテル「春のシーズンを迎えて3カ月前よりも単価が大幅にアップしており、稼働率も好調」(家計動向関連…判断:○やや良。コメントより抜粋、以下略)。
食料品製造業「大阪・関西万博の開催に伴い、スーパーなどに立ち寄る外国人観光客が増え、立ち寄った店での飲料の購入が増えているため、売上はやや良くなっている。万博関連の商品などを多く販売している影響も出ている」(企業動向関連…判断:○やや良)。
職業安定所「大阪・関西万博関連の求人を除くと3カ月前と求人数の動きは変わらず、ほぼ横ばいで推移」(雇用関連…判断:□不変)
なお、その他の特徴コメントとして、タクシー運転手からは不変との声があった。
タクシー運転手「配車アプリなどの利用で朝の時間帯は動きがみられるが、午後は極端に悪い。大阪・関西万博は始まったばかりで、ゴールデンウィーク前ということもあってまだ動きはみられない」(判断:□不変)
【近畿の景気の先行きは?】万博に期待も、トランプ関税を警戒
近畿の景気の先行きについて景気ウォッチャーたちはどう見ているのか。4月の景気の先行き判断DIは44.1と、前月差マイナス3.9。なお、全国平均の42.7と比較すると1.4高い。
2025年4月景気の先行き判断DI
近畿44.1(前月差マイナス3.9)
全国42.7(同マイナス2.5)
家計と企業、そして雇用に関する景気の先行きについて近畿の景気ウォッチャーたちの代表的なコメントを見ていこう。
乗用車販売店「米国の関税引き上げによる影響で商品価格の上昇が必至なため、客の買い控えが予想される」(家計動向関連…判断:□不変)。
不動産業「ECサイト等での販売が主流となっており、実店舗の必要性がなくなってきている。今後もこの傾向は続くと予想され、貸店舗のニーズが減ることで賃料が下がるなど、景気が悪くなっていく)」(企業動向関連…判断:▲やや悪)。
人材派遣会社「DX関連の取り組みが進んで単純な事務関係の求人はさらに減るが、求職者は変わらずこの分野を希望するためキャリアチェンジが必要な求職者が出てくる」(雇用関連…判断:□不変)
その他の特徴コメントとして、一部からは先行きやや良好の声が聞かれた。
コンビニ「10 月までの大阪・関西万博の開催期間中は来客数が高水準で推移することが期待される。各商品の値上げの動きとあいまって売上は好調な推移となりそう」(判断:○やや良)。
調査概要 調査名:景気ウォッチャー調査(令和7年調査結果) 調査主体:内閣府 調査対象地域:北海道、東北、北関東、南関東、甲信越、東海、北陸、近畿、中国、四国、九州、沖縄2050人 実施期間:毎月25日~月末