老後資金の準備について考えたことはあるだろうか。公的年金だけでは不安を感じる人も多い中、注目されているのがiDeCo(個人型確定拠出年金)である。税制優遇を受けながら自分で老後資金を積み立てられる制度だが、「どんな商品を選べばいいのか」「毎月いくら積み立てればいいのか」といった疑問を持つ人も少なくない。本記事では、iDeCo初心者が抱きがちな疑問について詳しく解説する。
前編:「iDeCoは誰でも加入できる」は間違い?初心者が抱く疑問をざっくり解説」
iDeCoではどんな商品が選べる?
iDeCoで選べる商品は大きく分けると定期預金、保険、投資信託の3種類がある。定期預金と保険は元本確保型といって、積み立てた資産が減ることは基本的にはない。
一方、投資信託は価格変動型といって、定期預金や保険と違い価格が上下する商品である。そのため、その時々の状況に応じて利益を得られる場合もあれば、損する可能性もある。
どの商品を選ぶべきかは好みやどこまでリスク(価格の振れ幅)を許容できるのか、といった自分に合った商品選択をすることが前提ではあるものの、iDeCoの「運用利益に税金がかからない」という強みを活かせるとなお良いだろう。
例えばいま働いている現役世代であれば、元本確保型よりも利益を得やすい傾向にある投資信託への積み立ての配分を多くする。一方、iDeCoで形成した資産の受け取りが近づく50代後半~60代はマーケットの影響を受けにくい元本確保型の比重を増やして資産を守る、といった形でその時々の自分に合った商品選びを検討したい。