2. 企業型 DCのマッチング拠出限度額の拡充

もう一つの改正が企業型DCのマッチング拠出に関してだ。マッチング拠出とは、企業が拠出する掛金に加え、従業員自らが掛金を上乗せして拠出する仕組みのこと。企業拠出の掛金にさらに上乗せできるため、一層の税制優遇を受けつつ老後資金の準備が可能となる。

現在、マッチング拠出の金額は事業主掛金の額を超えてはならないという制限が設けられているが、この制限が撤廃される。事業主掛金の額にかかわらず、加入者がそれぞれの状況に応じ拠出限度額の枠を十分に活用し、さらなる老後資産の形成を狙えるようにする。このマッチング拠出限度額の見直しは、公布から3年以内の施行予定となっている。

企業年金は私たちの老後生活を支える重要な柱の一つだ。法案のさらなる具体的な内容は今後明らかになるが、この機会に自分の企業年金について改めて確認してみるのも良いかもしれない。