4月21日週の注目ポイント
最後に4月21日週の注目ポイントです。やはり注目は加藤・財務大臣とベッセント財務長官の協議です。現時点での報道によると2国間会談の開催に向けて調整中となっています。実際に加藤財務大臣は「日米間の為替の課題については、私とベッセント財務長官との間で、緊密に協議することを確認している」、「訪米時にそうした機会があれば、その機会を活用して同長官と議論する」などと発言しています。
一方、4月18日に米国から帰国した赤澤・経済再生大臣は交渉を経て最後に何らかのパッケージとして合意内容が出来上がるといった趣旨の発言をしています。従って、来週、為替に関して小出しで何かの方向性が決まるような状況にはならないと思われます。
当面、「為替の議論があった」というヘッドラインが出るだけで円高に進むこともありえる状況ですから、4月21日週については為替に関する協議があったかどうかも含めてヘッドラインリスクに注意しながら少々様子見の1週間になるでしょう。
4月14日週のドル円は145円台で上値が重い展開でした。一方でここまでご説明した通り他通貨との比較も交えますと円が非常に強いというわけではなく140円を割ったとしても、深々と円高が進む状況とは考えにくく、少々硬着感の強い相場展開になると予想しております。
―――――――――――――――――――――――――
「内田稔教授のマーケットトーク」はYouTubeからもご覧いただけます。