迷う新NISAの商品選び。成長投資枠ではどのような銘柄を購入すればよいのか。判断のよりどころがあれば自信につながるだろう。日本証券業協会が実施した「新NISA開始1年後の利用動向に関する調査結果(速報版)」で聞いている「新NISA成長投資枠での購入銘柄の理由」からは興味深い結果が明らかになった。
「中長期的な株価の上昇が見込まれるから」が1位
全国7610人に聞いた全体の回答では、「中長期的な株価の上昇が見込まれるから」が25.4%と最も高かった。「短期的な株価の上昇が見込まれるから」の9.0%を上回っており、中長期的な視点でNISAが利用されていることが分かる。
2024年中の新NISAにおける購入銘柄の理由<成長投資枠>(金融経済教育の経験別)
新NISA「成長投資枠」購入理由ランキング(全体)
1位 中長期的な株価の上昇が見込まれるから 25.4%
2位 配当金/分配金が魅力的な銘柄だから 23.4%
3位 企業の業績が良い(今後良くなることが予想される)から 15.8%
4位 株主優待が魅力的な銘柄だから 14.3%
5位 海外の成長性への期待 14.0%
次いで「配当金/分配金が魅力的な銘柄だから」23.4%に続き、「企業の業績が良い(今後良くなることが予想される)から」が15.8%と、業績を意識した理由が選ばれている。投資判断に企業業績を重視する姿勢が浮き彫りになっている。
調査で興味深い点は、回答者に「金融経済教育を受けた経験があるか、ないか」についても聞いているところだ。つまり、金融経済教育の経験の有無によって成長投資枠の銘柄の購入理由に違いがあるかどうかを明らかにしている。
なお金融経済教育とは、個人が金融や経済の仕組みについて理解を深め、金融リテラシーを身につけるための学びのことだ。