新NISAのつみたて投資枠ではどんな銘柄を購入すればよいのか。その選択に迷う人は多いだろう。自身の判断のよりどころとなる根拠があれば、資産運用により自信が持てるようになるかも知れない。日本証券業協会が実施した「新NISA開始1年後の利用動向に関する調査結果(速報版)」で聞いている「新NISAつみたて投資枠での購入銘柄の理由」からは興味深い結果が明らかになった。
「海外の成長性への期待」が1位
全国7610人に聞いた全体の回答では、「海外の成長性への期待」が34.3%と最も高く、「基準価額(株価)の上昇が見込まれるから」が31.5%と続いた。
2024年中の新NISAにおける購入銘柄の理由<つみたて投資枠>(金融経済教育の経験別)
出所:日本証券業協会「新NISA開始1年後の利用動向に関する調査結果(速報版)」
新NISA「つみたて投資枠」購入理由ランキング(全体)
1位 海外の成長性への期待 34.3%
2位 基準価額(株価)の上昇が見込まれるから 31.5%
3位 ポートフォリオ(保有銘柄)の多様化のため 19.9%
4位 配当金/分配金が魅力的な銘柄だから 17.2%
5位 日本国内の成長性への期待 14.0%
次いで「ポートフォリオ(保有銘柄)の多様化のため」が19.9%と分散投資を意識した理由が選ばれており、そのほか「配当金/分配金が魅力的な銘柄だから」が17.2%と続く。
調査で興味深い点は、回答者に「金融経済教育を受けた経験があるか、ないか」についても聞いているところだ。つまり、金融経済教育の経験の有無によってつみたて投資枠の商品の購入理由に違いがあるかどうかを明らかにしている。
なお金融経済教育とは、個人が金融や経済の仕組みについて理解を深め、金融リテラシーを身につけるための学びのこと。近年では学校教育でも取り入れられ、学習指導要領改訂により2022年4月から高校家庭科で必修となり、教育の充実が図られている。