「企業の業績が良い(今後良くなることが予想される)から」に差
続いて、金融経済教育の経験別に投資家の銘柄の選択理由をより詳しく見ていこう。
「金融経済教育の経験あり」投資家の「成長投資枠」購入理由ランキング
1位 中長期的な株価の上昇が見込まれるから 28.2%
2位 配当金/分配金が魅力的な銘柄だから 22.3%
3位 企業の業績が良い(今後良くなることが予想される)から 21.4%
4位 株主優待が魅力的な銘柄だから 16.3%
5位 その企業を応援したいから 15.2%
金融経済教育を受けた経験がある投資家の成長投資枠での購入銘柄を選んだ理由でトップとなったのは「中長期的な株価の上昇が見込まれるから」で28.2%。金融経済教育を受けたことにより中長期的な視点でNISAが利用されている可能性があると考えられる。
また2位の「配当金/分配金が魅力的な銘柄だから」22.3%からは定期的な収益を重視していることが分かる。
続く3位の「企業の業績が良い(今後良くなることが予想される)から」も21.4%と経験なしの13.6%を大きく上回っており、金融経済教育を受けたことにより企業業績に着目した投資判断につながっている可能性があると考えられる。
なお、金融経済教育の経験別でみると顕著な違いが現れる。両者で最も差があった購入理由は、「企業の業績が良い(今後良くなることが予想される)から」が約8ポイント、「商品・サービスを利用している企業だから」が約6ポイントほど、金融経済教育の経験がある人の方が回答率が高かった。
このことからは、金融経済教育の経験者ほど個別企業の業績や事業内容についての理解を深めて投資判断に活用しているといえそうだ。また、「地元の企業だから」「その企業を応援したいから」がともに約5ポイントほど金融経済教育の経験がある人の方が上回っている。このことからは企業に対する親近感や愛着といった要素も金融経済教育の経験者の銘柄選びに影響を与えている可能性がある。