五大商社の一角、伊藤忠と同時に発足 16事業を展開

丸紅は総合商社の大手です。創業は1858年、再編を経て1944年に大建産業となり、1949年の分割で設立されました。分割は4社に分かれるもので、伊藤忠商事と尼崎製釘所(現・アマテイ)、そして呉羽紡績(現・東洋紡へ吸収)が同時に発足します。

総合商社のビジネスは複雑です。商社の伝統的なトレーディング機能に加え、商品の生産やサービスの提供も自ら行います。特に大手は事業範囲が広く、丸紅の事業セグメントは16にも分かれます。また事業の投資および回収も旺盛です。このことから、総合商社は投資会社の面を持つといえます。

丸紅の主力は金属事業です。出資などを通じて鉱山を開発し、鉄鉱石や銅、原料炭などの金属資源を生産します。また、原料だけでなく製品も事業範囲です。アルミニウムや銅で精錬や加工を行い、製品を生産します。

【丸紅の主なセグメント情報(2024年3月期)】

※純利益200億円未満のセグメントおよびその他セグメントを除外

出所:丸紅 有価証券報告書
 

なお、以前の丸紅は穀物といった食料品ビジネスが中核でした。しかし、2022年10月に米ガビロンを売却したことから、食料品の比重は低下しています。

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