企業の規模別・地域別の景気は?
企業規模別の景気動向を見てみよう。
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「大企業」「中小企業」「小規模企業」が3カ月ぶりにそろって悪化した。特に小規模企業の落ち込みが大きく、大企業との景況感の差は前回12月分の5.0から5.3に拡大している。
最後に、地域別の動向も見ておこう。
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「北海道」「東北」「南関東」など、10地域中9地域が悪化。「四国」のみが横ばいとなった。
最も下落幅が大きかったのが北海道(41.8)だ。燃料価格の上昇を受けた「運輸・倉庫」や、来客数の減少に直面した「小売」が大きく悪化したことが背景にあると、帝国データバンクは分析している。
ここまで、さまざまな観点で最新の景気動向を見てきた。「下落」が目立ったが、今後について帝国データバンクは「横ばいで推移」と予測。注目すべきポイントとして「実質賃金の継続的な上昇」と「個人消費拡大の好循環への動き」を挙げている。
景気の変動を注視することは重要だが、一喜一憂すれば冷静な判断を欠きかねない。景気の波に左右されにくい資産形成のためには、長期的な視点を持ち、計画的な投資を続けることが大切だろう。景気動向調査も参考にしながら、柔軟に対応していきたいものだ。
《調査概要》 調査名:「TDB景気動向調査(全国)― 2025年1月調査 ―」 調査主体:株式会社帝国データバンク 調査期間:2025年1月20日~1月31日 調査対象(全国2万6765社、有効回答企業:1万1014社、回答率41.2%) 調査方法:インターネット調査