倒産件数全体の約1割を「物価高倒産」が占める

飲食店の倒産のくだりでも触れた「物価高騰」だが、ほかの業種にも影響を与えているようだ。最後に物価高騰による倒産件数を知っておきたい。

調査では、「物価高倒産」と判明した件数は933件にのぼる。2024年の倒産件数全体が9901件なので、実に約1割に相当する計算だ。

業種別では、「建設業」(250件)が最多で、「製造業」(194件)、「運輸・通信業」(155件)と続く。もともと会社数が多いこともあるだろうが、ゼロゼロ融資後倒産や後継者難倒産でも建設業が1位だったことから、さまざまな課題を抱えている業種であることが浮き彫りになった。また、飲食店の物価高倒産は81件で前年から7割増という結果だった。

出所:帝国データバンク 「全国企業倒産集計2024年報」

調査概要 調査名:全国企業倒産集計2024年報 調査主体:株式会社帝国データバンク 調査期間:2024年1月1日~2024年12月31日 調査対象:負債1000万円以上法的整理による倒産