今年、井出子商事に入社した新入社員の新 米子(しん・まいこ)。人事総務部に配属され、確定拠出年金(DC)の担当を任されることに。早速、先輩社員の部手蘭丸(べて・らんまる)から、iDeCo(個人型確定拠出年金、イデコ)についての理解を深めるよう指示を受けるが、当の蘭丸は早々に具合が悪いと言い残して医務室へと消えてしまう。途方に暮れる米子の前に登場したのが二人の上司である人事総務部長の井出小太郎(いで・こたろう)。早速、米子は昼休みにランチに出かけた先で出くわした蘭丸とともに井出による新(真・シン)iDeCoゼミナールを受けることに。今回は加入と受け取りの改正について。
iDeCoのiは「私」、自分で掛金を拠出して資産運用
井出 iDeCoを分かりやすく知るには、ちょっと捕捉になりますが、制度の歴史をざっと押さえておくといいでしょう。そもそもの経緯ですが、2001年10月に確定拠出年金法が施行され、企業型確定拠出年金(企業型DC)が誕生しました。iDeCoは個人型確定拠出年金として2002年1月に開始、アメリカの確定拠出年金制度である401k制度※を手本として発足したのです。当初は自営業者と、企業年金がない会社員しか入れませんでした。というのも「従業員本人の掛金を全額所得控除にする」という新しい税制は認められなかったのですね。ちなみに当時はiDeCoという愛称はまだなく、公募で2016年9月に決まりました。
※401k制度…従業員が毎月の給与から掛金を拠出し、運用成果に応じて将来受け取れる年金額が変動する仕組み。
蘭丸 30代の女性が名付け親だそうで、iDeCoのiには私という意味がある。自分で掛金を拠出し、資産運用するという点がうまく表現されている、響きもおしゃれな印象を与えるとの理由から選定されたそうです。その後の法改正で2017年1月から公務員や専業主婦(夫)などもiDeCoに加入できるようになっています。
米子 わっ、蘭丸さん! 急にびっくりした…。隣のテーブルにいたんですね! 具合は良くなったんですか?
井出 さすが部手さん、詳しいですね。そのとおりです。
