「トランプ・リスク」が気になる人のファンドの選び方

新NISA開始2年目となる25年は1月20日にトランプ氏の大統領就任式があり、それ以降の彼の言動が注目される。

関税率の大幅な引き上げ、不法移民の本国強制送還が行われればインフレ要因となり、株価にとっては一時的でもネガティブな影響がおよぶ恐れがある。

それを考慮すれば、一括で投資するよりも、定額積立もしくは自分の判断で複数回に分けて投資するなど、タイミング分散を前提にしてエントリーするのが無難であろう。

では新NISA2年目の運用については、S&P500に連動するインデックスファンドで十分だと思うが、25年に米国株で大きな調整が起こり、そこからのリカバリーを期待するなら、アクティブ型でしっかり銘柄選定を行っているファンドを選ぶのも一興だ。米国株でポートフォリオを組むなら、「農林中金<パートナーズ>長期厳選投資おおぶね」を組み合わせるのが良いだろう。

ただしアクティブファンドは、トラックレコードもさることながら、長期にわたってしっかり資金が入り続け、運用の継続性がある程度、見込まれるファンドでなければ買わない方が良い。設定されて間もない、あるいは設立されて間がない運用会社のアクティブファンドを買う場合は、購入資金を「お布施」と思って投じること。

鈴木 雅光氏 金融ジャーナリスト

 

有限会社JOYnt代表。1989年、岡三証券に入社後、公社債新聞社の記者に転じ、投資信託業界を中心に取材。1992年に金融データシステムに入社。投資信託のデータベースを駆使し、マネー雑誌などで執筆活動を展開。2004年に独立。出版プロデュースを中心に、映像コンテンツや音声コンテンツの制作に関わる。