◆再度注目を集める「FANG+インデックス」
10月のランキングで第9位に食い込んだ「iFreeNEXT FANG+インデックス」は、これまでの米国株式市場の上昇をけん引してきたハイテク大型株10銘柄に集中投資するファンドだ。組み入れ銘柄は、「エヌビディア」「クラウドストライク」「ブロードコム」「メタ・プラットフォームズ」「アップル」「アルファベット」「ネットフリックス」「アマゾン・ドット・コム」「マイクロソフト」「サービスナウ」となっている。9月末時点で過去1年間に「エヌビディア」の株価は179.3%上昇し、「ブロードコム」は110.9%高、「メタ・プラットフォームズ」は91.3%高など、最も上昇率が低かった「アルファベット」が27.1%高というくらいに、株価が大幅高になっている。
同ファンドの基準価額は7月11日に6万7148円の最高値をつけた後、8月6日には基準価額が4万9755円まで急落した。そこから復調し、10月31日は6万2744円になった。7月下旬から8月6日までの下落のきっかけは「アルファベット」や「テスラ」の決算が期待に届かなかったことによる株価急落があったためだ。また、日銀が追加利上げを実施したことによって急速な円高ドル安が進んだことも同ファンドの基準価額にはマイナスインパクトが大きかった。
8月までは楽天証券の売れ筋トップ10に入っていた同ファンドは9月にはトップ10から滑り落ちてしまった。そして、9月24日に発表された「FANG+」指数の構成銘柄の入れ替えによって「テスラ」と「スノーフレーク」が除外され、新たに「クラウドストライク・ホールディングス」と「サービスナウ」が採用された。「テスラ」は売上高成長率が6月時点の59位から89位に後退するなど総合順位が6月の9位から11位に後退した。「スノーフレーク」も時価総額が6月の29位から38位に後退し、PSRも14位から32位に後退するなどで総合順位が14位に後退した。「FANG+」が重視する4つの指標(時価総額、1日平均売買高、PSR、売上高成長率)で総合順位が11位以下になると入れ替えの対象になる。10月以降の基準価額の回復には、この銘柄入れ替え効果も貢献している(除外されたテスラとスノーフレークの株価は横ばい、追加されたクラウドストライクとサービスナウの株価は上昇)。
なお、10月のランキングから「楽天・インデックスファンド」シリーズの中から、運用管理費用(信託報酬)が最安(楽天証券の取り扱いファンドの中で)、かつ、投信残高ポイントプログラムの対象ファンドを「楽天・プラス」シリーズとして切り分けた。「楽天・プラス」シリーズは、低コストでポイントも貯まるファンドシリーズになっている。
執筆/ライター・記者 徳永 浩