ゆうちょ銀行・郵便局の売れ筋の2024年9月のトップは引き続き「iFree S&P500インデックス」だった。第2位に「つみたて先進国株式」が浮上し、「大和ストックインデックス225ファンド」は第3位に後退した。また、バランス型では「JP4資産均等バランス」や「野村6資産均等バランス」など均等バランス型のファンドがランキングを上昇し、「野村世界6資産分散投信(成長コース)」や「JP4資産バランスファンド 成長コース」など株式への組み入れ比率を高めた「成長コース」のランキングがダウンした。

 

◆S&Pは史上最高値を記録、TOPIXは一進一退

ゆうちょ銀行・郵便局の売れ筋ファンドは、代表的な株式インデックスファンドと、バランス型ファンドに二分されている。トップ10の上位には、株式インデックスファンドがならび、トップの「iFree S&P500インデックス」、第2位の「つみたて先進国株式」、第3位の「大和ストックインデックス225ファンド」、そして、第4位の「つみたて日本株式(TOPIX)」の4銘柄は、顔ぶれが変わらず、その順位は米国株式が優位、国内株式優位と、時々の市場環境によって強弱感がある。

9月のランキングの特徴は、トップの「iFree S&P500インデックス」に続いて第2位に「つみたて先進国株式」が浮上し、米国株式優位が強いことだ。「つみたて先進国株式」は、MSCI コクサイ・インデックス(配当込み、円換算ベース)という日本を除く先進国株式インデックスに連動する投資成果をめざすファンドで、9月末現在の米国株式の組み入れ比率は74.2%になっている。組み入れ上位銘柄も、アップル、マイクロソフト、エヌビディア、アマゾン、メタ、アルファベットと米国株式が上位10銘柄を独占している。これは、米国株式だけで構成された「iFree S&P500インデックス」のトップ10銘柄とも概ね重なる。

9月18日に米FOMCで政策金利(FFレート)を0.5%引き下げる決定があったことが追い風となり、19日にS&P500指数が史上最高値を更新して以降、月末まで株高局面が継続した。これに対して国内株価は、日経平均株価もTOPIXも一進一退の動きで横ばいだった。この株価の動きがインデックスファンドの人気に直結したようだ。