相対的に配当利回りが高い「高配当株」への注目が高まっています。配当金を非課税で受け取れる新NISA(少額投資非課税制度)も、関心の高まりに拍車をかけているようです。
しかし、「配当利回りが高い銘柄を選びさえすれば安心」という考え方には注意が必要。高配当株の中には、業績不振によって配当が減少する「減配リスク」や、株価が大きく下落するリスクを抱える“危険な高配当株”が潜んでいる可能性もあるからです。
そこで本記事では、こうしたリスクを低減しながら継続的に高配当株投資を行なうための手段として、投資信託を活用する方法をご紹介します。
高配当株の魅力
企業が利益の一部を株主に還元する「配当金」。その配当金が株価に対してどれほどの割合を占めるかを示す指標が「配当利回り」です。そして、この配当利回りが相対的に高い株式が「高配当株」と呼ばれます。
たとえば、日本株の代表的な株価指数である日経平均株価の配当利回りはおよそ2%ですが、その中でも配当利回りの高い50銘柄に絞った「日経平均高配当株50指数」では、その水準が約2倍になっています。米国株や全世界株など、他の国・地域の株価指数でも同様に、高配当株指数は代表的な株価指数に比べて配当利回りが高くなっています。
2025年6月末時点
※全世界株価指数:MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス、全世界高配当株価指数:MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス高配当利回りインデックス※上記は過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。出所:日本経済新聞社、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社、MSCI社
同じ国や地域の株式であっても、銘柄ごとに配当金や株価の水準は異なります。高配当株指数は、そうした様々な銘柄の中でも配当利回りが相対的に高いものを選んでいるため、こうした結果となっています。
相対的に配当利回りが高い銘柄を見つけること自体は簡単で、依然として低金利の環境下において「高配当」は魅力的な響きでもあるため、高配当株は多くの投資家の関心を集め、マネー誌などでも頻繁に特集が組まれています。