短期視点は高配当株投資にNG
株式投資は、「短期的な株価の動きを捉えて細かく利益を上げるスタイル」と、「長期的な株価の上昇や配当金の積み上げを狙っていくスタイル」の2つに大別されます。その2つの中でも、高配当株への投資では、長期投資を前提にしたスタイルの方がよりあっていると思います。
高配当株が短期投資に不向きであると考える理由は、その値動きが相対的に緩やかなものになりやすいためです。高配当株は、業績が安定している成熟企業であることが多いため、成長企業などに比べると株価の変化は小さくなりがちです。たとえば市場が急落した後の回復局面で戻り益を狙おうとしても、株価の戻りが市場全体に比べて遅れたり小さくなることは珍しくありません。
だからこそ、タイミングにこだわった短期的な売買で利益を狙うよりも、早い段階から積立などを通じて、長期的な視点で資産形成を進める方が、高配当株投資は向いていると言えると考えています。
高配当株投資には、個別株を買う方法もあれば、投資信託を使う方法もあります。個別株投資であれば、銘柄によっては配当金に加えて株主優待を受け取る楽しみもあります。一方、投資信託を活用すれば、個別銘柄の選定や管理といった煩雑な作業から解放され、より手軽に高配当株投資を行なうことができます。
いずれの方法を選ぶにせよ、高配当株は魅力的な投資対象であり、資産形成の有力な選択肢のひとつです。その特徴を正しく理解し、自分の投資スタイルに合った形で活用していくことが、資産づくりへの第一歩となるでしょう。